初鹿! ワナ猟スタート(23年12月16日)

昨年の夏にワナ猟免許を取得し、続いて猟銃を使える第一種銃猟免許も取得しました。ただ銃所持の手続きがなかなか時間がかかりまだ猟銃は取得できていません。どうやら今回の猟期には間に合わないかなぁという感じです。とりあえず今期はワナ猟を始めてみました。ワナ猟、銃猟のどちらにしても身近にある山を知り、猟場を知らなければ話が始まりません。ワナ猟から始めるというのは結果としてですが良かったかも知れません。ワナ猟免許試験、堕一種銃猟免許試験については別の投稿をしたいと思います。

地元に猟師さんの知り合いもなく猟友会について何も知らずの状態だったので役場農林課の鳥獣センターに行き話を聞いてきました。そこで紹介してもらった猟師さんがとても親切で、猟場やワナ掛けのポイントなど教えてくれました。その方はワナ猟、銃猟どちらもやり 且つ有害鳥獣駆除隊員で猟期だけでなく年間を通して猟をやっている大ベテランでした。ワナには、主に檻ワナを使うものと踏むとバネの力で脚を括るワナがあります。

親切な猟師さんのおかげで地元猟友会にも参加させてもらい、続いて有害鳥獣駆除隊にも入れてもらいました。駆除隊には、本来は猟経験を積んでからしか入れないようですが、最近は隊員不足らしく割とすんなり入れてもらえました。駆除隊に入ると11月から2月の猟期以外でも年間を通して猟ができるようになります。もちろん趣味の猟ではなく農業被害を防ぐ有害鳥獣を駆除するためにですが。夏に免許を取得してから駆除隊員に任命してもらうまで割とすんんありではありましたが、ワナを作ったりなんだかんだしているうちに11月ごろになってしまいました。初心者なのでやることは同じですが、11月15日からの猟期までは有害鳥獣駆除、猟期は狩猟となります。

一応 ワナ猟免許取得時の教科書で括りワナの原理は学んだのですが、実際に目にしたことがなくもちろん使ったこともなかったのでわからないことだらけでした。ネットなどでは括りワナは市販されているのですが、セットで買うとかなり高額で何十セットを揃えるのは正直なところキツイなと思いました。ましてや初心者で獲れるかどうかもわからないのに。猟師さんは自作したりしていると聞きYouTubeなどを参考に部品を揃えてみました。自営業で木工関係の仕事をしているので工具は色々と持ってはいたのですがワイヤーカッターや締具はなくこれだけは揃えなければなりませんでした。括りワナ制作覚書はまた別に記事にしたいと思っています。とりあえず見よう見まねで括りワナ10セットを制作しました。ワナ猟のキマリでは30セットまで運用できるのですが、一気に30セットは作れず、またそんなに仕掛けられるかもわからなかったのでとりあえずこれだけで始めました。

第一候補

家の裏山でそういえばよく秋になると鹿の声が聞こえたなと思い探索しました。獣道らしきものはいくつも見つかりましたが、新しいものか古いものか、鹿が通るのか猪が通るのかの区別がつくわけもなくなかなか難しいぞと思いました。さらに獣道のどこに仕掛けるべきかも難題でした。初心者考えですが、開けたところより木と木の間で狭くなったところ、斜面途中より斜面の上下かなぁと思い設置しました。畑からの斜面によく通っている(ように見える)箇所があったのですが、ワナの支柱になる木がなくそこから上の森に入るあたりに目星をつけてみました。一箇所だけでは心許ないので獣道(らしきもの)の延長線上に3箇所ぐらい仕掛けました。そこから少し離れたところにもそれらしいのがあり同じように仕掛けました。ワクワクしながら2〜3日 毎日チェックをしましたが、空はじきどころか触った様子もなく待つのはワナ猟では仕方がないことだと思いつつ落胆の日々。一体 何日ぐらい待つべきか?これも答えが見つからず、、、10日ぐらいで一回全部引き上げることにしました。

第二候補

次に地元猟師さんに教わったあたりに行ってみました。ですが、設置したところもあり、そしてどのくらい距離を空ければいいのか、親切に教えてくれたとはいえ”縄張り”があるのではないかと色々と考えてしまいました。結局はダメ元で自分で探してみることにしました。地域の山や林道には車で散策をしたことはありましたが、猟をするという目で見たことはありませんでした。改めてそういう目で見るとまた違う面が見えてきました。だけれど闇雲に走り回っても無駄かなぁと思い始めました。ちょっと遅すぎかもかも知れなかったのですが地域の二万五千分地図を購入して机上研究をすることにしました。あまり急傾斜ではワナ設置は難しいし、林道などからあまり離れすぎては見回りが大変だろうと予想して候補をピックアップ。森の奥よりも森に接した畑の周辺などがいいかなぁと思い、地図にマークしました。地図を乗せて軽トラであちこち走り回りました。地図で想像していた場所と違っているところも多くあり、ワナを掛けられず、数日は場所探しばかりになりました。地図に載っている林道以外にも林道作業道があちこちにあり散策そのものが面白くもありました。やっと第二候補地としていいかなぁというところを見つけました。畑から傾斜の緩い森とその奥に急傾斜地があるところが、勘に過ぎませんが、良さそうだと見当をつけました。奥まで続く林道から古い作業道もあり軽トラならなんとか奥まで入れそうなのもポイントが高い場所でした。実際に歩き始めると急傾斜面から下に降りてきている獣道が何本もありました。作業道はかなり古く道の上に木が生えていたので作業道脇に4箇所ぐらい掛けてみました。それだけでは心許ないので同じ獣道の上下にも設置しました。2〜3日続けて見回りをするも反応なし。仕方がないので、ワナの周りに米糠を撒いてみました。すると翌日からワナが少し動いていたり、餌を食べている跡がありました。かけ始めてから1週間、やっとその時がきました。

いつもの通り、獲物がかかったことを想定して刃物など道具を用意して見回りをしました。車を停めたところから最初に見回るワナのところに大きな塊が見えました。近づいてみると中型のオス鹿が掛かっていました! ただ残念なことに暴れて木に引っかかって斜面に逆さまになったせいでしょうかすでに死んでいました。残念との思いとともに、止めさしをせずに済んだと少しホッとしました。猟を続ける限りいつか止めさしをしなければならないのですが。軽トラのところまでなんとか引きずっていき、軽トラ荷台に載せようとしたのですが、予想より大きく、ロープを用意していかなかったので上げらませんでした。板一枚かロープでも用意しておけば良かったと反省。仕方がないので、その場でシートをひき解体をすることにしました。前日に見回りをしていたので、掛かって死んだのは前の晩だったのかなぁと思い、肉をとっても大丈夫と判断しました。

解体は、何回かお手伝いで見ていたのでだいたいのやり方は知っているつもりでした。ですが、一人で一から解体するのは時間がかかってしまいました。刃物もよく研いできたのですが、すぐにキレが悪くなり、一本しかなく砥石も持ってきていなかったので余計に時間がかかりました。次は準備しなければ。皮はなめしをして革として使いたいので、なるべく丁寧に剥きました。寝かしたままの皮むきはなかなか難しいなぁという感じでした。次は現場で吊り上げて解体できる準備もしなければと思いました。

解体は、片側の皮を剥き、一番美味しい背ロース、前足、後ろ足、反対に返して同じところを切り離しました。解体に関しても改めて書きたいなと思っています。

解体で全精力を使い果たした感じでしたが、また帰ってからが大変でした。大まかに切り取った肉を細かく分割、皮に塩を擦り込み、頭部はスカルトロフィーに、とやることがたくさんありもちろん1日では終わらずその後何日もかかりました。冬なので気温が低く時間の余裕があり助かりました。猟期後の春から夏の処理はどうすればいいのか?考えなければならないようです。

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